【原状回復】ポスターで出来た壁紙のキズ、責任は誰に?画鋲とテープでは費用負担者が異なる場合も!
お部屋を彩る美しいポスター。
映画やコンサート、あるいは世界の景勝地、好きな有名人などなど。
ポスターは大きさも色も形もさまざまです。
お家のインテリアに合わせて貼る位置を工夫したり、玄関やリビングのよく目に付く位置に貼ったり。
ポスターをどこにどんなふうに貼るかを考えるのは、好きな服のコーディネートを考えている時のような、とっても楽しく満たされた時間ですよね。
そんなポスターですが、実は貼り方によっては、賃貸物件の退去時に原状回復の対象となる場合があります。
ポスターを貼る際に使った画鋲やテープなどで建材を傷つけてしまうと、そのキズの責任は借主にあるとみなされてしまうことがあるのです。
今回は、そんなポスターの掲示にまつわる退去時の取り扱いについてと、壁を傷つけない上手なポスターの貼り方をご紹介します!
■ポスター掲示で原状回復費用を請求される!?
賃貸物件の入居者には、退去時に住んでいた物件を元の状態に戻す義務があります。
貸主、つまり不動産オーナーさんは、入居者の部屋の状態を退去時に確認し、部屋の状態に応じて適切な原状回復作業(部屋のクリーニングやキズ・劣化の補修)を行います。
これは原状回復と呼ばれ、原状回復にかかる費用には借主が入居の際に支払った「敷金」が通常、充当されます。
しかしながら、床ワックスの摩耗や、家電製品が残す壁の黒ずみなど、普通に暮らしているだけで出来てしまうキズや、生活する上でやむをえずついてしまう汚れというものもあります。
これを全て借主負担にしてしまうと、借主に請求される原状回復費用はとても高額になってしまいます。
生活する上で出来てしまったキズや汚れの責任が誰にあるのかについては、不動産を取り扱う上で最も争点となりやすいケースで、これらをめぐっての訴訟が毎年数多く起こっています。
これらのトラブルを軽減するため、国土交通省は原状回復工事の対象となるキズ・汚れについて「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をまとめ、紛争解決のモデルとしてもらうことを勧めています。
このガイドラインでは「通常の住み方をしていて出来てしまったキズや汚れは原状回復の対象外」とされています。
このガイドラインに従うと、家電の黒ずみや床ワックスの摩耗などは、通常の生活の範囲でできるキズや汚れですので、原状回復の対象外となり、修復の費用は借主(オーナー)が負担することになります。
では、件のポスター掲示によってできた画鋲の穴やテープ跡などは、原状回復の対象となるのでしょうか?それともオーナーさんが費用を負担してくれるケースなのでしょうか?
◉画鋲による穴は現状回復の対象にならない。しかし…。
結論から言うと、上述の国土交通省がまとめた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、画鋲によって出来てしまった壁紙の穴は、原状回復の対象にはならないとされています。
原状回復をめぐるトラブルとガイドラインでは、ポスターやカレンダーなどを画鋲を使って壁に掲示することは、「通常の住み方」の範疇であるという解釈となっており、画鋲やピンで出来てしまった壁紙の穴の原状回復費を借主に請求することはできないとされています。
しかしながら、このガイドラインには法的な拘束力はないとされており、裁判においても賃貸契約の際に結んだ契約書が優先されるため、「ポスター貼ってるけど画鋲だから大丈夫でしょ」と考えるのは早計のようです。
掲示する前に、必ず賃貸契約書にしっかりと目を通し、ポスター等掲示物についての項目がないか、ある場合はどのような扱いとなっているかをしっかりと確認するようにしましょう。
◉画鋲はOK。でもネジや釘はアウト!?テープは!?
ちなみにこの国交省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、画鋲などでできる壁の小さな穴については原状回復の対象とならないとしていますが、釘やネジを打った場合は原状回復費を借主が負担することとされています。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、画鋲は”小さな穴なのでセーフ。画鋲でできる穴程度なら、「通常の生活レベル」という認識のようです。
しかし、釘やネジを使って棚を増やしたり、重いものをかけるためのフックを増設したりする行為は「通常の生活の範疇を超える」という認識であり、原状回復費を請求されるケースにあたるようです。
また、粘着テープをつかって壁に直接ポスターを貼ると、剥がす際に壁紙が一緒に剥がれてしまうことがあります。天井や窓枠に使われている白木も表面がもろく、テープを貼ると剥がす際に表面の材質も一緒に剥がれてキズになります。
◉壁に空いた穴や壁紙キズ、補修費用はいくら?
重たい掲示物を壁に貼る際に、釘やネジを使って壁に穴を空けてしまった場合は原状回復費を借主が負担しなければなりません。
では、その補修には、具体的にどれくらいの金額がかかるのでしょうか?
少し調べてみたところ、壁に空いた穴の補修費用の相場は、壁の材質にもよりますが、大体の補修会社で1箇所当たり2〜4万円ほどとなっています。
なかなかの金額がかかりますね。
釘やネジなどの穴は、空けるのは簡単でも塞ぐのが難しいキズです。
また、場合によっては穴をふさいだ後に壁紙を貼り直さなければならないこともあり、思った以上に大掛かりな工事となってしまうこともあります。
テープを剥がす際につけてしまった壁紙のキズも、1箇所あたり2〜3万円ほど請求されるケースがほとんどのようです。
また、白木などの木質の建具を補修する場合は、別途塗装した上で木目を描いたりなどの特殊な工程が必要となりますので、より高額の補修費が発生することがあるようです。
■壁紙に傷を残さないポスターの貼り方とは?
・画鋲程度の小さな穴であれば、原状回復の必要はない(国交省のガイドライン)
・ただし賃貸契約が優先されるのでポスターを貼る前に契約書を確認する
・釘やネジなどでできた大きな穴は原状回復の対象になる
・テープによって壁紙や木部が剥がれた場合も原状回復の対象。作業費用は2万円〜。より高額の補修費が必要になる場合も。
これまで見てきた賃貸物件のポスター掲示についてのまとめはこんな感じです。
では、壁紙にダメージを残さないポスター掲示の方法はないのでしょうか?
この項では、壁紙に与えるダメージを極力少なくするポスター掲示グッズを色々とご紹介します!
◉ホチキスを使おう!
壁紙にダメージを与えずポスターを掲示する方法として、ホチキス利用するというものがあります。
ホチキスの芯は非常に細く、壁紙に空く穴もとても小さいため、剥がした跡がほとんど目立ちません。
ホチキスの本体を180°開き、ヘッドの部分をポスターと壁紙に向かって押し当てれば、紙を纏めるときのように芯を刺すことができます。
剥がす時は、ホチキス本体のお尻についているリムーバーを芯の下に通して引き抜けば、キレイに剥がすことができます。
◉テープを使う場合は「養生」をして!
ポスターを貼るのにセロテープやガムテープなどを使う場合は、あらかじめ壁に粘着力の低い養生テープを貼り、その上に貼るようにしましょう。
養生テープはホームセンターなどで販売されています。文具店でも「マスキングテープ」などの名称で売られていますので活用してみましょう。
ガムテープやセロテープは粘着力が高く、ビニールクロスなどの強い材質の壁紙でもキズになってしまうことがあります。
また、粘着力の強いテープを長期間貼りっぱなしにしていると、接着剤が劣化してベタベタになり、壁紙に残って取れなくなってしまうなどのトラブルもあります。
壁紙とテープの間に一枚マスキングテープを挟むことによって、壁紙をキズ付けることなくしっかりとポスターを貼ることができます。
◉フレームに入れて立てかける
ポスターを壁に貼るのがリスキーなら、いっそ貼らないという手もあります。
何を言っているのかさっぱりわからないかと思いますが、ポスターを掲示するには、壁に直接貼るだけが全てではありません。
画材店などに売られているフレームにポスターを収納し、家具などの上に置いて立てかけて掲示するという方法もあります。
これなら壁を傷つけませんし、ポスターにテープや画鋲の跡が残ることもありません。また、紫外線による劣化も軽減することができます。
■壁紙材質別!使える掲示用品
◉ビニールクロス
ビニールクロスは最もポピュラーな壁紙の材質であり、キズや熱、摩耗、汚れなどに強いという利点があります。
画鋲、テープ、ひっつき虫、あらゆる掲示用品を使うことができるのがビニールクロスの特徴です。
難点として、ビニールクロスは表面に凹凸があるのが一般的なため、テープなどの接着剤がややつきづらいというものがあります。
また、紫外線等で劣化することもあり、脆くなったビニールクロスは弾力がなくなってポロポロと剥がれてしまうことがあります。
ビニールクロスにテープを貼る場合は、必ずマスキングテープなどを一度壁紙に貼り、その上から掲示物とテープを重ね貼りするようにしましょう。
◉布製壁紙
読んで字の如く、布製品から作られた壁紙です。
布製壁紙は引っ張る力に強く、簡単には破れないというメリットがあります。また、調湿性能にも優れており、独特の質感が高級な印象を生み出すことから、タワーマンションなどの高級住宅で人気の高い壁紙です。
布製壁紙のデメリットとしては、画鋲などの穴が目立ちやすいという点です。
布製壁紙にポスターを掲示する場合は、画鋲など穴が空いてしまう掲示用品は避け、ひっつき虫やマスキングテープ+粘着テープなどの方法で対応しましょう。
◉紙製クロス
通常の物件ではほとんど見ることがない材質のクロスですが、吸音性があることや落ち着いた風合いから、書斎などの個室に採用する方も多くいらっしゃるのがこの紙クロスです。
紙クロスはキズや汚れに弱く、デリケートな材質のため、ポスターを貼るのにはあまり適していません。
どうしても掲示したい場合は、ホチキスなど極力芯の細い画鋲を使って掲示するようにしましょう。
また、テープなどの粘着性のものは壁紙を傷つけてしまうため、使わないようにしましょう。
◉漆喰・珪藻土
近年にわかに人気が出てきたのが、漆喰や珪藻土の壁です。
漆喰・珪藻土は調湿性に優れた材質で、夏場は湿度を吸収し、冬場は湿度を吐き出してお部屋の中の湿気を適度に調節してくれます。
また漆喰・珪藻土の壁は、不燃性であるため火事に強いことや、化学物質を使っていないのでシックハウス症候群などの原因とならないなど、さまざまな利点があります。
そうした点が注目され、最近では漆喰・珪藻土の壁を採用したお家や商店が増えてきています。
漆喰・珪藻土の壁は、テープなどがつきづらいという特徴があります。表面に細かい凹凸があることや、粉末質であることなどが、テープがくっつきづらい原因です。
漆喰・珪藻土の壁に掲示物を貼る際は、画鋲や虫ぴんなどを使うようにしましょう。また、同じ粘着質のものでも、ひっつき虫などはくっつくようです。
このように、一口に壁紙といっても、さまざまな材質のものが存在します。
ご自宅の壁紙がどのような材質のものなのかは、不動産会社に問い合わせて確かめることができます。
布製クロスや紙クロス、漆喰などは、一度キズがついてしまうと修復も非常に大変です。
トラブルを未然に防ぐためにも、ポスターを掲示する際は、まず不動産管理会社やオーナーと相談し、諸々の約束をしっかりと確認しておきましょう。
■早くて確実!しかも安価!しかも複数箇所!凹みの匠のリペア
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②3時間作業 ¥29,800 ※100円玉程度のキズ・凹み9箇所程度 ※幅1センチ以下のスリキズ合計60センチ以下
③6時間作業 ¥4,9800 ※100円玉程度のキズ・凹み18箇所程度 ※幅1センチ以下のスリキズ合計120センチ以下
◉凹みの匠 壁リペア
①1時間作業 ¥19,800 ※写真をもとに作業時間算出
②3時間作業 ¥29,800 ※写真をもとに作業時間算出
③6時間作業 ¥4,9800 ※写真をもとに作業時間算出
◉凹みの匠 その他リペア
①1時間作業 ¥19,800 ※写真をもとに作業時間算出
②3時間作業 ¥29,800 ※写真をもとに作業時間算出
③6時間作業 ¥4,9800 ※写真をもとに作業時間算出
賃貸契約に置いて、原状回復をめぐるトラブルは日常茶飯事です。
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