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ドアに穴が開いてしまった場合に自分で直すことは可能なのか、業者に頼んだらいくらかかるのか気になる方も多いでしょう。また、賃貸でドアに穴をあけてしまった場合に加入している保険で補償してもらえるケース、プロに補修を頼んだ場合の事例についても解説します。気になるドアの穴は早めに補修して気持ちよく過ごしましょう。
ドアに穴をあけてしまった場合、可能なら自身で直したいという方も多いでしょう。しかし、ドアは構造上、補修がとても難しいという特徴があります。その理由について以下で説明します。
上の図は、一般的なドアの構造を図で示したものです。多くの住宅では、フラッシュ構造をしたフラッシュドアが採用されています。フラッシュ構造とは、角材ではしご状につくった骨組みに、薄い化粧板を張り付けた構造のことです。
一見すると厚みのある一枚板のように見えて、中は空洞になっています。フラッシュ構造のメリットとしてはドアに重量が軽い点、材料を節約できて省資源につながる点、安価でつくれる点などが挙げられます。デメリットとしては、そのような構造のために衝撃には弱く、穴が開きやすいという特徴があるでしょう。そのため、フラッシュドアには日頃から衝撃を与えないように気をつける必要があります。
ドアの穴の補修が難しい原因はいくつかあります。ひとつは、ドアの内部が空洞になっているために反対側から押さえることができず技術的に難しいということです。また、補修した部分が不自然にならないようにデザインする必要もあります。室内の他の部分と色や質感を合わせなくてはいけないこともドアの補修を難しくしています。
ドアの穴を放っておくと穴がさらに大きく広がってしまいます。そうなることで補修作業の難易度が上がり、結果的に補修費用も嵩みます。また、穴に虫が巣食って繁殖してしまう恐れもあります。
ドアの穴には火災保険を適用できる可能性もありますが、保険適用にはタイムリミットがあり、穴が開いてから3年が経過すると保険の適用外になることがあります。ドアの穴は見た目が悪いだけでなく、子供が手を入れて怪我をしてしまう危険性もあります。いずれにしても、穴を見つけ次第、素早く対処することが好ましいでしょう。
前述したようにDIYでドアの穴を補修するのは難しいですが、方法が全くないわけではありません。また、一時しのぎで簡易的に対処する方法もあります。それぞれ、以下で詳しくご紹介します。
ドアの穴をきちんと補修する場合、パテを使って塗装する必要があります。まずはパテで穴をふさぎ、次に紙やすりで表面を平らに整え、最後に周囲と合うように塗装をする、という3つの工程が必要です。
ただし、前述したように、ドアは中が空洞となっているため、パテによる補修の難易度は高いでしょう。穴が大きい場合には、パテだけではふさぐことができないため隙間材を入れる必要もあります。また、仕上げの塗装にはエアブラシなどの工具が必要になり、結果的に材料費も多くかかってしまいます。簡易的に済ませたい場合にはあまりおすすめできません。
硬質塩ビタックシートとは、木や石などの天然素材に似せて印刷したフィルムのことです。
メーカーによって「ダイノックシート」「リアテックシート」「パロアシート」などの名称で販売されている場合もあります。
このシートをドア全体に貼ることによって、穴をパテでふさがなくても、簡単に穴を隠せて、自然に仕上げることが可能です。さまざまな色柄を選ぶことができ、費用も数千円と安価なのでおすすめの方法です。具体的な方法については後述します。
さらに手軽に穴を隠したいなら、ステッカーなどを活用するのも一つの手段です。この方法なら賃貸でも可能で、簡単にドアの不具合を隠すことができます。
ステッカーは種類も豊富で、おしゃれを気軽に楽しむこともできます。また、ひとつのデザインに飽きてしまった場合も簡単に剥がせるため、すぐに貼り変えられます。
硬質塩ビタックシートを使ったドアの穴の補修方法について紹介します。この方法ではドアに開いた穴を埋めなくても手軽に補修できます。
硬質塩ビタックシート
中性洗剤
汚れてもよい布
プライマー
スキージー
1.扉を外して、扉ノブや金具などもできるだけ外す
2.薄めた中性洗剤をつけた布で表面の皮脂汚れを拭き取る
3.扉の寸法を測り、縦横20センチ程度余分をもたせてシートを切る
4.シートの密着性を高めるため、プライマーを全体に塗布する。特に小口側や角付近は入念に行う。
5.シワにならないよう反対に引っ張りながら、スキージーで押し付けてシートを圧着する
6.空気を外に逃がしながらさらに圧着し、余分なシートを切り落とす。
この方法では穴を埋めずに上からシートを貼っているだけなので、触ると穴が開いているのが分かってしまう点に注意が必要です。
基本的に、ドアに開いた穴の修理は難易度が高く、熟練した技術が必要です。自身で工具などを購入し、補修に失敗して業者に依頼することになった場合、二重の出費がかかってしまいます。補修しようとして最初よりもさらに悪い状態になってしまうことも考えられます。事前にやり方をよく調べ、自分で対応可能かどうかよく検討しましょう。また、時間に余裕がないと焦って失敗しやすいので、きちんと計画を立ててから補修するのがよいでしょう。
アパートやマンションなど賃貸で補修する場合は、まず大家さんや管理会社への確認が必要です。保険が適用できる場合もあるので、契約内容の確認も行いましょう。
賃貸借契約内には、たいてい原状回復義務に関する条項が盛り込まれています。そのため、賃貸契約が終了して建物を明け渡すときに、原状回復の義務が生じます。
民法では「賃借人は賃借物を受け取った後に生じた損傷について、原状回復義務を負うが、通常損耗や経年変化については原状回復義務を負わない」と規定されています。傷の程度などによって大家さんの負担になるのか、入居者が負担しなければいけないのかは異なります。
賃貸契約の内容によっては、自分で勝手に修理したり業者に依頼したりすると、契約違反とされることもあります。まずは賃貸契約の内容を確認し、大家さんや管理会社に修理しても良いのか確認を取りましょう。
賃貸契約時に火災保険や家財保険に加入することが一般的ですが、その保険の契約内容に借家人賠償責任補償や個人賠償責任補償が付帯していれば、保険が適用される場合があります。借家人賠償責任補償とは、自分の過失で部屋・建物に損害を与え、大家さんに対する法律上の賠償責任を負った場合が対象となる補償で、個人賠償責任補償は日常生活の事故で他人にケガをさせたり、他人の家財を壊したりした場合に損害賠償するための補償です。
ドアの穴が故意にあけたものでなければ適用対象になる可能性があります。まずは賃貸契約と保険の契約内容を確認し、大家さんや管理会社、保険会社に確認をしましょう。
まれに、退去後に補修工事が行われ、高額な費用を請求されるケースがあります。そのような場合でも、修理費用の相場を知っていれば適切な費用なのか見極めて対応することが可能です。また、日常の生活の中でできる通常損耗や、月日が経つことで劣化してしまう経年劣化は、原状回復に該当しないため、そのような補修費用は支払う必要はありません。
退去費用は減額交渉することができます。修繕費用が高すぎて疑問に感じた場合は、大家さんや管理会社にその旨を伝え、交渉しましょう。大家さんや管理会社から見積もりをもらい、内訳をしっかり確認することが大切です。
作業時間 | 費用 | 傷の程度 |
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1時間 | 22,500円 | 写真を基に作業時間を算出します |
3時間 | 33,000円 | |
6時間 | 52,000円 |
※2023年7月現在の「凹みの匠」による施工料金です。時期により変動する可能性がございます。
※「凹みの匠」の場合は、出張費は一都三県であれば無料、駐車代は別途料金が発生します。
上記は、壁・床の補修のプロである「凹みの匠」による、ドアの穴の補修の料金です。損傷の程度によって補修費用が異なります。凹みの匠ではLINE・メール・電話から簡単にお見積りが可能です!ぜひご利用ください。
加入する火災保険によっては、ドアの穴を保険の補償内で対応してもらえる場合があります。損傷のケースが、加入する火災保険の「不測かつ突発的な事故による汚損・破損」に該当すれば補償される可能性があります。その場合は保険会社に、どのような状況でドアに穴が開いたかなど、詳細に説明する必要があります。
賃貸の場合は入居時に加入した家財の火災保険で、「借家人賠償責任担保特約」が付いていると、修理費が補償される可能性があります。補償の詳細な適用条件は加入している保険商品や保険会社によって異なるため、気になる場合は保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。
また、火災保険の補償の対象になったとしても、申請に慣れていない業者に頼むと申請対応ができないこともあるので、業者にも確認することが必要です。
補修金額 | 33,000円 |
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作業時間 | 3時間 |
作業内容 | 1.割れた部分をカッターで一度取り除く。 (断面にバリがあれば削って平坦にする) 2.穴の中に裏側から木片を充て下地を作る。 3.剥がした板を元に貼り戻し、隙間をパテで埋めていく。 4.周りにマスキングテープで養生をする。 5.塗料を何度か塗りながら周りの色に近づくように仕上げていく。 |
画像は「凹みの匠」が対応した、扉に開いた穴の補修事例です。こちらの作業にかかった時間は3時間です。「凹みの匠」スタッフの熟練した補修技術によって、補強、色合わせ、木目合わせの作業を施しています。
穴が開いていた箇所の凹凸をまっすぐに整えることはもちろんですが、色合いと木目も周囲の部分と綺麗に合わせることによって、補修箇所を近くから見ても穴があったことが分からないレベルにまで補修できています。
ドアに開いた穴の補修はDIYでもできますが、やや難しい技術といえます。また、硬質塩ビタックシートをドアの上から貼る方法も簡易的な補修方法ですが、一時しのぎでしかありません。やはり仕上がりの耐久性や美しさの点では、プロに任せるのが安心でしょう。プロの補修サービスではドアの交換よりも安価に、補修したとは気付かれにくいレベルにまで直すことができます。賃貸の場合は勝手に補修するとトラブルになることもあるので、必ず大家さんや管理会社に確認しましょう。
「凹みの匠」ではリフォームまではしたくないけれどお手軽に家の傷を補修したい、という方に向けて、床や壁、玄関ドア、家ドアなどの補修を承っております。豊富な経験と確かな技術で、低コスト・短時間で、気になるキズや凹みを補修します。複数箇所のキズ、凹みがある場合も安心の価格で対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
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