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2023.08.04

お風呂の赤カビの落とし方は?おすすめの洗剤や予防方法、注意点を紹介!

定期的に掃除をしていても、お風呂の隅やタイルの目地に赤カビが発生してしまう、ということはよくあります。特に、赤カビは黒カビよりも発生しやすく、手を焼いた経験のある方は多いでしょう。本記事では、お風呂に発生する赤カビの正しい落とし方、おすすめの洗剤、人体への影響の有無、予防方法などについて解説します。

お風呂の赤カビとは?

はじめにお風呂に発生する赤カビとは何であるかについて、解説します。黒カビとの違いについても合わせてご紹介します。

赤カビの特徴

赤カビは「ピンクカビ」とも呼ばれますが、実はカビではなく、「ロドトルラ」という酵母の一種です。酵母は生物学上では「菌」に分類されます。空気中に存在し、水分をエサにどんどんと繁殖をする特徴があります。高温・多湿の環境を好むため、自宅ではお風呂場でよく見られます。また、赤カビは見た目が不衛生で人体に与える影響が気になるところですが、実は影響は少ないといわれています。

赤カビと黒カビの違い

赤カビ同様、お風呂場で発生しやすいものに黒カビがありますが、両者の特徴の違いはいくつかあります。まず、発生頻度について、赤カビは発生しやすく復活しやすい反面、黒カビは繁殖するまで少し時間を要します。一方で、一度発生すると、赤カビはこするだけの掃除で簡単に落とせますが、黒カビは素材の内部まで繁殖するため落としにくい傾向があります。また、黒カビは赤カビをエサに繁殖できるため、赤カビの除去が黒カビの抑制にもつながります。

また、赤カビは人体への影響が少ないのに対し、黒カビは人間の体内に入るとアレルギーや喘息(ぜんそく)などの原因になります。特に、小さなお子様や高齢者のいるご家庭では、こまめに掃除をすることが重要です。

おすすめの洗剤とお風呂の赤カビの落とし方

おすすめの洗剤とお風呂の赤カビの落とし方

次に、おすすめの洗剤と赤カビの落とし方を解説します。どの洗剤も薬局やスーパーで購入できるものばかりです。

重曹

赤カビは酸性の性質を持つため、アルカリ性の重曹を使用して掃除をすると効果的に落とすことができます。重曹は水に溶けにくく研磨力に優れているため、掃除の際は粉のまま赤カビに塗り、擦り洗いをします。

手順としては、初めに赤カビが発生している場所にシャワーをかけ、その後、重曹を直接赤カビに振りかけて約15~30分間放置します。最後に、スポンジや歯ブラシなどで磨いて汚れを落とし、シャワーで洗い流して完了です。

放置をする時間が短いと、赤カビを落としきれない場合があるためしっかりと時間を置くことがポイントです。また、汚れを磨く際は、金属製のタワシなどを使うと床や壁を傷つける場合があるので注意してください。

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダは、重曹と同じアルカリ性で重曹よりもアルカリ度が高いため、汚れが落ちやすい特徴があります。アルカリ性の強さを示すpHで比較をすると、重曹がpH8.2に対して、セスキ炭酸ソーダはpH9.8です。

セスキ炭酸ソーダは、スプレーボトルに入れて水で溶かして使用します。溶液を作る際は、セスキ炭酸ソーダ5gに対して水500mlの比率が目安です。洗浄効果を出すため、セスキ炭酸ソーダと水はしっかりと混ぜてください。

溶液を作ったら、赤カビ汚れにスプレーして2〜3分放置し、その後、柔らかいスポンジや歯ブラシでやさしくこすり、シャワーで洗い流して完了です。

オキシクリーン

オキシクリーンは、カビや雑菌の除菌に効果がある粉末タイプの薬剤です。使用する際は、容器にぬるま湯を入れ、オキシクリーンを適量入れてよく混ぜ、オキシ液を作ります。オキシクリーンは冷たい水には溶けにくいため、ぬるま湯を使う点がポイントです。

完成したオキシ液をスポンジにつけて、赤カビを直接こすります。ある程度擦ったあとは、シャワーで洗い流して終了です。

オキシクリーンは日本製とアメリカ製の2種類が発売されています。アメリカ製の商品には界面活性剤と柔軟剤が含まれており、日本製には含まれていません。アメリカ製は泡立ちやすく日本製は泡立たないため、使用感が異なるというだけで、赤カビの除去に関する効果はどちらも同じです。

キッチンハイターなどの塩素系漂白剤

塩素系漂白剤は殺菌効果が高く、落ちにくい赤カビにも効果を発揮します。使用方法は他の洗剤と同じように、赤カビに直接かけて放置するだけです。さらに、スプレーした部分をキッチンペーパーなどで覆うと、溶液が流れ落ちず効果が高まります。

塩素系漂白剤は人体への刺激も強いため、使用する際にはマスクやゴーグル、ゴム手袋などの着用を推奨します。また、衣服に付着すると脱色の原因となるため、汚れても良い格好で使用するのがおすすめです。

注意点として、酸性タイプの洗剤と塩素系漂白剤が混ざると有毒ガスが発生します。お風呂場に酸性タイプの洗剤がないことを必ず確認してから使用してください。

なかなか取れない、パッキンの赤カビの対処法

ゴムパッキンに発生した赤カビを落とすのには、工夫が必要です。ゴムパッキンはカビ取り用洗剤が密着しにくい素材であるため、洗剤がしっかり密着するようにペースト状の薬剤を作り対処します。

まず、塩素系漂白剤であるキッチンハイターに片栗粉を混ぜます。両者を混ぜ合わせると簡単にペースト状の洗剤が完成します。次に割り箸を使い、乾いた状態の赤カビの上に多めにペーストを塗りつけます。直接手に触れると手荒れの原因となるため、手袋をつけて作業してください。

赤カビの上に塗りつけたあとは、ラップをかけて10分ほど放置します。ラップをかけることでカビと薬剤との密着度が強まり、より効果が上がります。汚れがしつこい場合は、放置する時間を長めに確保してください。最後に、水かぬるま湯をかけてしっかり洗い流せば作業完了です。

100均の赤カビ取りグッズ

最近では、100円ショップでもカビ取りに効果的なアイテムを取り扱っています。低価格なだけではなく、混ぜ合わせたりしなくても使える手軽さが人気を集めています。

具体的には、ダイソーの「カビとりスプレー」「カビ取りジェル」や、キャンドゥの「カビ取り用洗剤」「カビ取りジェル」があります。また、掃除に使えるブラシや手袋といったお掃除グッズも多数取りそろえています。コストパフォーマンスが良いため、お試しとして、気軽に使ってみるのもおすすめです。

赤カビを掃除する際の4つの注意点

赤カビを掃除する際の4つの注意点

次に、赤カビを掃除する際の注意点を解説します。一歩間違うと、命の危険に関わることもあるため、しっかりと確認しておきましょう。

塩素系と酸性の洗剤を一緒に使わない

塩素系と酸性の洗剤を混ぜ合わせると有毒ガスが発生する恐れがあるため要注意です。例えば、キッチンハイターは塩素系漂白剤なので、酸素系洗剤やアルコール、酢など混ぜる

大変危険です。どのような成分が入っているかわからない場合は、使用する前にボトルのラベルなどでしっかりと確認を行ってください。「混ぜるな危険」などの表記がある場合もあります。

複数の洗剤を利用して同じ場所の掃除を行う際には、洗剤を使用したあとに水で十分洗い流し、1日以上間隔をあけるなど注意が必要です。また、単体でも刺激が強いため、使用の際は窓を開けながら行うなど、十分な換気を行いながら作業をしてください。

強くこすりすぎない

スポンジなどで強く赤カビをこすりすぎると、床やバスタブの表面を傷つけたり、コーティングを剥がしたりする可能性があります。素材を傷つけてしまうと、破損につながり大がかりな修復工事が必要になる場合もあります。洗剤を利用してしっかり汚れを浮かせて、やさしく赤カビを落とすようにしてください。

また、メラミンでできたスポンジは汚れが落ちやすいことで有名ですが、細かな傷がつくこともあるため注意が必要です。

洗剤とお風呂の材質の相性を確認する

洗剤の成分とお風呂の壁や床、バスタブの材質との相性が悪い場合、コーティングが剥がれてしまいます。洗剤を使用する前には、お風呂場に使われている素材の材質を確認しておきましょう。入居時に渡されるハウスマニュアルやメーカーの公式サイトで確認できます。

手袋やマスク、長袖・長ズボンを着用する

カビを落とす洗剤には、刺激が強いものが多いため体への影響を考える必要があります。直接洗剤が体につかないように、手袋や長袖・長ズボン、マスクを着用するのがおすすめです。また、目を保護するゴーグルもあると安心です。さらに、塩素系の洗剤は脱色の作用もあるため、色落ちしても問題のない格好で掃除を行ってください。

お風呂の赤カビの5つの予防方法

お風呂の赤カビの5つの予防方法

次に、赤カビを事前に予防する対策方法について気軽に行えるものを5つピックアップして解説します。

換気をしっかりする

赤カビは高温・多湿の環境を好みます。しっかりと換気をすることで、お風呂使用後の高温・多湿な環境をそのままにしないことが赤カビを防止するには重要です。こまめな換気によって温度と湿度を下げることを心がけましょう。また可能であれば、24時間運転の換気扇を回すことをおすすめします。換気扇の効果をしっかりと保つために、換気扇自体の定期的な清掃も重要です。

50℃以上の熱いお湯で浴室を流す

赤カビの原因となる酵母菌は25~30℃の温度環境で繁殖しますが、50℃を超えると死滅する特性を持っています。この特性を利用し、お風呂を出るときやお風呂掃除の最後に、シャワーで50℃以上のお湯をかけると予防につながります。また、お湯は水よりも乾きやすいといった特徴があり、湿気を防ぐ相乗効果も期待できます。作業をする際は、火傷に注意して行いましょう。

水分を浴室内にできるだけ残さない

赤カビ発生の原因となる、水分を浴室内に残さないことも重要です。壁や床、ゴムパッキンといった細かい部分の水分をタオルで拭き取ると効果的です。風呂桶や椅子、シャンプーボトルの底などは見逃されやすいポイントのため注意しましょう。これらの小物類は、フックやカゴを使い、床につかないよう空中に浮かせるといった対策をするのもおすすめです。100円ショップやホームセンターでは整理用品が多数販売されています。

重曹水を吹きかける

お風呂場の水分をしっかりと取り除いたあとに、重曹スプレーを振りかけるのも効果的です。重曹には赤カビ予防の効果があります。いつでも気軽に使えるように、重曹スプレーをお風呂場に置いておきましょう。重曹は弱アルカリ性の物質のため、人体に害がない点もおすすめのポイントです。ただし、手に直接つくと肌の弱い人は荒れてしまう場合があるので、お風呂の使用前にはしっかりとシャワーで流す習慣をつけましょう。

市販の赤カビ防止グッズを使う

ドラッグストアやホームセンターでは、赤カビ防止グッズが販売されています。その中の一つである、防カビくん煙剤は水を入れて置くだけで、2カ月間防カビ効果が期待できる商品です。赤カビだけでなく、黒カビの予防も可能です。また、浴室の天井に吊るすだけで、6カ月間も赤カビの発生を防げるグッズも売られています。どの商品も一度用意をすれば効果が持続し、手軽に予防できるのでぜひ試してみてください。

賃貸物件ならまずは大家さんと相談

賃貸物件を利用されている方で、個人の清掃では落ちないカビが発生した場合は大家さんと相談するのがおすすめです。その理由は、発生原因によってクリーニング費用は大家さんの負担になるかもしれないためです。

断熱性の低い窓が使われるなど建物の構造上に問題がある場合は、一般的に大家さん負担で清掃や補修が可能です。一方で、換気と掃除、結露の対応が不十分といった場合は借主負担になります。

余分な出費を防ぐためにも、定期的な清掃やメンテナンスを心がけるようにしてください。

お風呂の赤カビ取りをプロに依頼する際の費用相場

お風呂の赤カビ取りをプロに依頼する際の費用相場
作業時間費用補修内容
1時間22,500円写真を基に作業時間を算出します
3時間33,000円
6時間52,000円

※2023年7月現在の「凹みの匠」による施工料金です。
※「凹みの匠」では、出張費は無料です。
※作業の際に駐車場をお借りします。お借り出来ない場合は、コインパーキング代実費分をご請求致します。

上記は、壁・床の補修のプロである「凹みの匠」による補修料金です。損傷の程度によって補修費用が異なります。凹みの匠ではLINE・メール・電話から簡単にお見積りが可能です!ぜひご利用ください。

お風呂の赤カビは業者への依頼もおすすめ

お風呂の赤カビ発生の原因や掃除の仕方、予防方法について解説しました。赤カビは日常生活の中でも発生しやすい汚れの一つであるため、しっかりと事前の対策や掃除を行うことが大切です。

また、汚れがひどい場合や掃除をする時間がない場合には、専門業者へ依頼をするのがおすすめです。「凹みの匠」では、無料で見積もりを請求できるためまずは気軽にご相談ください。お問い合わせ先は、下記のリンクよりご確認いただけます。

ホームリペアサービス「凹みの匠」はこちら

この記事の著者

凹みの匠 編集部

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