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2023.08.04

ブロック塀の補修方法は?劣化の危険性やヒビ割れをDIYするやり方も紹介!

ブロック塀の損傷は、そのままにしておくと危険です。小さなひび割れや欠けを見つけたら、DIYで補修してみましょう。また、傾きがあったり内部の鉄筋が見えたりするブロック塀は、専門業者へ早めに相談してください。今回は、見た目でわかる補修のサインから倒壊するリスク、使える火災保険や補助金についてくわしく解説します。

ブロック塀がもろくなる原因

ブロック塀の耐用年数は、使用されている素材や厚み、周りの環境などによって異なります。ここでは、ブロック塀の劣化となる原因について解説していきます。

ブロック塀はそもそも何年持つのか?

ブロック塀の耐用年数は、20〜30年とされています。ブロック塀の厚みによっても耐用年数は異なりますが、15cmでは30年、12cmでは15年、10cmでは12年くらいが目安です。しかし、ブロック塀は、環境や素材、施工方法による影響を大きく受けるため、実際には耐用年数よりも早く寿命を迎えるケースがほとんどです。

中性化による劣化

ブロック塀の劣化は、コンクリートの中性化が主な原因です。ブロック塀の素材となるコンクリートは、アルカリ性で構成されているため、雨などの酸性が浸透すると、中性化が進み劣化します。
コンクリートが中性化すると、徐々にブロック塀全体がもろくなりひび割れが発生します。さらに内部に雨水が入り込むと、鉄筋がさびてブロック塀全体の腐食につながり、耐用年数よりも早く寿命を迎えてしまうのです。

そもそも建築基準法に沿ってないブロック塀も

ブロック塀を作る際に守るべき建築基準法は、これまで何度も改正されてきました。1981年の改正以降、ブロック塀を作るには、高さ2.2m以下にするなどの条件が必要になっています。
しかし、改正以前に作られたブロック塀が今も多く存在しており、いつ崩れるかわかりません。さらに見た目は基準を満たしていそうでも、基礎部分を固めていなかったり、鉄筋の配置が適切でなかったりなど、手抜き工事されている場合もあります。

補修してないブロック塀の危険性

ひび割れや傾きのあるブロック塀は、倒壊する危険性が高くなります。ここでは、補修されていないブロック塀の倒壊によって起きた被害について、くわしく解説していきます。

災害による倒壊

補修されていないブロック塀は、倒壊するリスクが高くなります。もろくなったブロック塀は、地震による強い揺れや台風などが発生すると、倒壊しやすくなるのです。
補修されていないブロック塀が倒れやすいのは、内部の鉄筋の劣化が原因です。実際、地震でブロック塀が崩れて下敷きになったり、隣の家のブロック塀が強風で倒れてきたりなど、人の命に関わる危険な場面も発生しています。
悲しい被害を予防するためにも、危険なブロック塀は放置せずに補修しましょう。

ブロック塀所有者の損害賠償リスク

ブロック塀が他人に被害を与えてしまった場合、所有者は損害賠償を負わなければなりません。民法717条には、ブロック塀の設置や保存の欠陥が理由で他人に被害を与えたときは、損害賠償の責任を負うことが定められています。実際に、自宅の敷地内に所有するブロック塀が道路に倒れ、通行人にケガを負わせたことで損害賠償を請求された事例もあります。
また、大きな被害で知られる事件として、1978年の宮城県沖地震では、14人もの命がブロック塀の倒壊によって奪われました。ブロック塀の倒壊による被害を防ぐために、定期的なメンテナンスは必須です。

補修が必要なブロック塀のサイン

補修が必要なブロック塀のサイン

補修に必要なサインは、ブロック塀の見た目にあらわれます。ここでは、見た目からわかる5つのサインを元に、補修が必要なブロック塀の状態についてくわしく解説していきます。

カビ・コケが生えている

中性化により劣化したコンクリートのブロック塀には、カビやコケが発生します。カビやコケは放置してしまうと、ブロック塀の劣化を早めてしまいひび割れにつながりかねません。カビやコケは、ワイヤブラシを使って落とせますが、ブロック塀自体の劣化に注意しながら行う必要があります。

白華(はっか)現象が発生している

ブロック塀に見られる白いシミやカビを白華(はっか)現象といいます。白華は、ブロック塀の中に含まれるカルシウムが溶け出し、再度表面で固まることで起きる現象です。見た目だけでなくブロック塀の表面も荒れてしまい、ひび割れにもつながるため、専門業者に依頼して除去する必要があります。

欠けやひび割れがある

欠けやひび割れを見つけたら、いち早く補修しましょう。欠けやひび割れを放置すると、雨水が浸入して内部の鉄筋までさびてしまいます。結果、ブロック塀自体の寿命を早め、倒壊するリスクが高くなります。

傾きや揺れがある

傾きや揺れがあるブロック塀は、内部の鉄筋が劣化しているため、倒壊する危険性が高い状態です。自分では補修できないため、専門業者に依頼して補強するか建て直しが必要です。

内部の鉄筋が見えている

ブロック塀内部の鉄筋が露出している場合は、基本的に補修だけでは済みません。
鉄筋があらわになると錆びて強度が落ち、ブロック塀の劣化が早まり、倒壊するリスクが上がってしまいます。
専門業者に依頼して補強するか、撤去して新たにブロック塀を作り直してもらいましょう。

ブロック塀の補修の選択肢

ブロック塀の補修は、軽度なものならDIYで手軽に行えます。ただし、失敗するリスクを避けたい方や、補修の難しいブロック塀は、一度プロに相談してみましょう。

自分でDIYする

ブロック塀の再塗装や、0.3mm以下の小さなひび割れであれば、DIYで手軽に補修できます。再塗装をすると見た目はよくなりますが、ブロック塀自体の耐久性は回復しないため、DIYはあくまでも見た目改善のための一時的な補修と理解しましょう。

業者に補修依頼する

大きなひび割れがあったり傾いたりしているブロック塀は、DIYでの補修が困難です。具体的には、0.3mm以上のひび割れや欠け、大きな穴や鉄筋がむき出しになっているものは手に負えません。リスクが高いブロック塀の補修は、専門業者に依頼するのが最善です。
「凹みの匠」なら、ブロック塀のひび割れや欠けを元通りに補修します。

ブロック塀の補修はホームリペアサービス「凹みの匠」にお気軽にご相談ください

ブロック塀補修をDIYする方法

ブロック塀補修をDIYする方法

ブロック塀の補修方法は、ブロック塀の状態によって異なります。ここでは、ひび割れ、欠け、汚れ、この3つの補修方法について解説します。

ひび割れ

【必要な道具】
・補修材
・ワイヤブラシ
・スポンジ
・プラスチックのヘラ
【補修方法】
1.表面についた砂ぼこりや苔などの汚れを、ブラシやスポンジで落とす
2.補修材でひび割れを埋めていく
3.はみ出ている補修材をヘラで平らにならす
4.4~6時間程度乾燥させて補修材が固まったら完了

深さ0.3mm以下のひび割れであれば、自分で補修可能です。まずは、ブロック塀表面の砂ぼこりや苔などの汚れを、ワイヤブラシやスポンジを使って落としていきます。ワイヤブラシは頑固な苔や汚れを簡単に落とせるため、おすすめです。

次は補修材を使って、ひび割れの箇所を埋めていきます。補修材の種類には、モルタルやコンクリート、エポキシレジンベースなどがあるため、ブロック塀の素材に合ったものを選んでください。

補修材でひび割れを埋められたら、プラスチックのヘラを使ってはみ出た補修材を平らにならします。乾燥させて、補修剤が完全に固まったら完了です。

欠け補修

【必要な道具】
・補修材
・水(補修材と混ぜる)
・プラスチック容器
・混ぜ棒
・プラスチックのヘラ
・スポンジ
・ワイヤブラシ
・保護メガネ
・防塵マスク
・ゴム手袋
【補修方法】
1.スポンジで補修箇所の砂埃や苔などの汚れを落とす
2.補修材と水を混ぜ棒で混ぜ合わせる
3.欠けている箇所に補修材を乾き切る前に手早く盛る
4.プラスチックのヘラで見た目を整える
5.乾燥させて固まったら完了

はじめに、補修剤の定着が良くなるように、ワイヤブラシやスポンジを使って欠けた部分の砂ぼこりや苔を落とします。次に、補修材と水をプラスチックの容器に入れたら、混ぜ棒を使って混ぜ合わせていきます。混ぜるときには、保護メガネや長袖、手袋を着用して、補修材の飛び跳ねから自分の顔や腕を守りましょう。

補修材の準備ができたら、欠けた部分に手早く盛っていきます。欠けを補修するときの重要ポイントは、プラスチックのヘラを使って補修材が乾き切る前に形を整えることです。補修材の形を整えたら乾燥させて、完全に固まれば完了です。

汚れ

【必要な道具】
・塩素系漂白剤
・スポンジ
・たわしやデッキブラシ
・ゴム手袋
・マスク
・ホース
・バケツ
【補修方法】
1.ブロック塀にホースで水を掛けて表面的な汚れを落とす
2.ブラシで全体を優しくこすり、でこぼこ部分に入った汚れを落とす
3.塩素系漂白剤をバケツにいれ、水で10倍程度薄める
4.ゴム手袋とマスクを着用し、漂白剤をスポンジに少しずつ付けて、ブロック塀に塗る
5.20分~30分程度置いた後、ホースの水で洗い流す

ブロック塀の汚れとなるホコリや砂を落とすのは、手軽に取り組める補修です。家庭で使っているキッチン用品などでも対応できるため、予算も安く済みます。まずはホースを使ってブロック塀に水を掛けて、表面的な汚れを洗い流していきましょう。たわしやデッキブラシで優しくこすりながら、でこぼこ部分に入った汚れも落とします。

次に、バケツの中に塩素系漂白剤を水で10倍薄めたものを用意してください。塩素系漂白剤を原液のまま使うとブロック塀を傷めてしまいます。ゴム手袋とマスクを着用したら、薄めた漂白剤をスポンジに少しつけてブロック塀に塗っていきましょう。漂白剤を浸透させるために20〜30分置いてから、ホースでブロック塀全体を洗い流せば完了です。

ブロック塀が補修できないときの代替案

ブロック塀が補修できないときの代替案

ブロック塀の損傷がひどく、補修が困難な場合は、フェンスや生垣を設置するのも一つです。新しく設置する際には補助金なども活用できるので、チェックしてみましょう。

フェンスに変える

ブロック塀の代わりとして取り入れやすいのが、フェンスです。フェンスは、ブロック塀と比べても軽くて崩れにくく危険性が低いのが特徴。デザインが種類豊富で、素材も木製や金属製から選べるため、自分の好みに合わせて新しく設置できます。また、自治体によってはフェンス設置に補助金を出してくれるため、お住まいの自治体へ相談するとよいでしょう。

生垣に変える

ブロック塀から生垣に変える方法もあります。生垣は木を植えてブロック塀やフェンスの代わりにするため、緑を身近に感じたい方におすすめです。無機質なブロック塀やフェンスにはない自然の良さを感じられますが、定期的な手入れに手間がかかってしまうのが難点です。

ブロック塀の補修をプロに依頼する際の費用

ブロック塀の補修をプロに依頼する際の費用
作業時間費用傷の程度
1時間22,500円写真を基に作業時間を算出します
3時間33,000円
6時間52,000円

※2023年7月現在の「凹みの匠」による施工料金です。
※「凹みの匠」では、出張費は無料です。
※作業の際に駐車場をお借りします。お借り出来ない場合は、コインパーキング代実費分をご請求致します。


上記は、壁・床の補修のプロである「凹みの匠」による補修料金です。損傷の程度によって補修費用が異なります。凹みの匠ではLINE・メール・電話から簡単にお見積りが可能ですので、ぜひご利用ください!

ブロック塀を補修するときの3つのポイント

ブロック塀を補修する際のポイントを3つ紹介します。火災保険の適用、補修箇所への仕上げ、補修後のメンテナンスについて、それぞれ詳しく解説していきます。

火災保険や補助金が使える場合がある

火災保険の補償内容によっては、ブロック塀の補修に保険が適用されます。保険適用される例として、自宅のブロック塀に所有する車をぶつけてしまった際などが挙げられます。また、危険なブロック塀の補修に補助金を出している自治体もあります。倒壊するリスクを抱えたブロック塀の補修工事に、積極的に取り組む自治体もあるため、住んでいる自治体のホームページをチェックしてみましょう。

補修箇所が目立ってしまう

DIYで小さなひび割れや欠けの補修はできても、完全に元の状態に戻すのは困難です。また、補修に成功しても、補修跡が目立ってしまうこともあります。補修跡を隠したい場合、ブロック塀全体の再塗装をすると綺麗に仕上がりますが、補修もして再塗装まで必要となると、時間も費用もかかってしまいます。補修が困難になる前に専門業者へ依頼すれば、補修跡も目立たず短時間の作業で済むでしょう。

補修後も定期的なメンテナンスは必要

ブロック塀を補修したとしても耐久性は変わりません。劣化は止められないため、補修後も定期的なメンテナンスが必要です。定期メンテナンスをすれば、ブロック塀の劣化や損傷に早く気づくことができ、補修費用も小規模に抑えられます。また、定期メンテナンスで危険性を診断してもらえば、倒壊リスクを減らすことにつながります。

ブロック塀ははやめに業者に相談するのがおすすめ!

今回は、ブロック塀の補修やブロック塀の倒壊の危険性について解説しました。ブロック塀の見た目からわかる補修が必要なサインには、コケやひび割れ、傾きなどがあります。再塗装や小さなひび割れであれば、DIYでも補修できますが、大きなひび割れや欠け、傾きのあるブロック塀の補修はプロにお願いするのが確実です。
また、損傷のあるブロック塀を放置すると倒壊して、ときには人の命を奪いかねません。自分だけでなく周囲の人を守るためにも、ブロック塀の補修は早めに行いましょう。

「凹みの匠」なら、補修したいブロック塀の写真を送るだけで、料金の見積もりや施工時間をお伝えします。壁や床、外壁などのリペアを専門としているため、難易度の高いブロック塀の補修もお任せください。

この記事の著者

凹みの匠 編集部

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